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2年に1度開催される自動車の見本市である札幌モーターショー2020が札幌ドームで17日から19日の3日間にかけて開催されました。自動車業界においても、情報技術(IT)の波が押し寄せている状況において、自動運転車の普及により、自動車を販売する事業形態からサービスを提供する事業形態への転換が求められることが予想される中、自動運転や多機能な付加サービスを提供するコンセプトカーが多数展示されていました。
札幌モーターショー2020が17日から19日まで開催!国内外24社出展
札幌モーターショー2020が2020年1月17日から19日の3日間にかけて札幌ドームで開催されました。札幌モーターショーは2年に1度開催され、自動車メーカー各社が新車やコンセプトカーを披露する場として、自動車関係者や自動車に興味がある方で盛り上がる展示会となっています。
今年は、国内外から24社が出展し、34のブランドが参加しました。出展された自動車の数は約165台集まり、各社が新車やコンセプトカーを披露する中、自動車ファンらで写真撮影などで盛り上がりました。
自動車業界においても、情報技術(IT)の波が押し寄せてきており、これまで人の手で自らが運転する楽しみを追求する展示が主でしたが、今年は、自動運転や多機能による付加機能を宣伝することで、次世代に向けた取り組みを中心に展示されていました。
トヨタ自動車は自動運転のコンセプトカー「e-Care」を展示
トヨタ自動車の一人乗り自動運転車「e-4me」(東京モーターショー2019にて筆者撮影)
トヨタ自動車はこれまで数多くの自動車を展示していたモーターショーの中心的な役割を担っていましたが、今年は自動運転のコンセプトカー「e-Care」を中心とした展示を行っていました。
自動運転のコンセプトカー「e-Care」は、IT技術を活用しコンピュータ制御で車を自動で動かす自動運転に対応する他、小さな乗合自動車の他、移動型店舗、医療用途などあらゆる用途で活用できるようにすることで、自動車の販売からサービス事業への転換を見据えたコンセプトカーとなります。
東京で2019年11月に開催された東京モーターショー2019においても、新車の展示は行わず、自動運転車のコンセプトカー中心に次世代への取り組みを中心とした展示をしていました。
札幌モーターショー2020でのe-Careの展示では、人工知能(AI)を活用した健康診断サービスのデモを披露しており、顔の表情から健康状態を診断が可能となっていました。自動運転技術を活用して過疎地などで、簡単な医療用サービスの提供などにも期待できそうです。
道内の自動車関連企業も技術展示を実施
道内を拠点に事業活動を行っている、自動車関連企業や団体も技術展示を行っていました。
2017年1月31日に記載した、寒冷地仕様の電気自動車である「ネイクル」を開発している、西野製作所をはじめとした8社が集結したTeamNEVS(北海道発EV研究開発・利活用プロジェクト)が、ネイクルの展示の他、北海道ならではの利活用方法などの公演を行いました。
また、自動車ではありませんが、2019年5月7日に紹介した大樹町で民間ロケットの打ち上げに成功したインターステラテクノロジズが小型観測用ロケット「MOMO」の技術展示を行っていました。
道は、観光需要が高い地域ではありますが、面積も広く人口減少などで交通に課題を抱えている地域も多い現状があります。自動運転技術や道内企業の技術をうまく活用することで、過疎地域の交通課題の解決や観光促進など地域発展に向けた取り組みにも着目したいところです。