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北海道でもIoTの導入が進む!IoTの活用事例を紹介2016.12.16(金)

道内において、あらゆるものがインターネットにつながる「IoT」の導入が進み活用する動きが増えています。少子高齢化社会を迎ええる中で、北海道における生産年齢も減少が予想されます。特に、農業や酪農の分野においては、IT技術を活用して少ないリソースで生産性を高めることが求められています。

十勝バスはソラコムのモバイルサービスを利用しバス運行状況を配信


出典:http://mokuik.com/web/Top

十勝バス(北海道帯広市)は、北海道帯広市を中心に路線バス事業を展開する他、札幌市や旭川市などの都市間高速バス、とかち帯広空港への空港バス、貸切バスを運行しています。

十勝バスでは、同社が保有する路線バス100台に対して、モバイル通信回線により外部通信が利用可能なGPS機器を搭載しました。通信回線として、NTTドコモからネットワークを借り入れてモバイルサービスを提供しているMVNO事業者「ソラコム」を利用することで、運行中のバスをGPSで取得した位置情報をNTTドコモのモバイル回線を通じ、ソラコムのクラウドを介して、利用者に配信されます。

ソラコムは、IoT機器向けに最適化したサービスを手がけるMVNOで、NTTドコモの通信回線を利用することで、インフラ整備に係るコストを抑えられる他、IoT機器から取得したデータを同社のクラウドで制御することで、月々の通信量を抑えられ、顧客は低コストでIoT機器の導入が可能になります。

十勝バスは、今まで10万円以上していた通信量をソラコムのモバイルサービスを利用したことで約4万円まで通信コストの削減に成功しました。

ファームノートは家畜の活動データをAIで解析


出典:http://farmnote.jp/index.html

ファームノート(北海道帯広市)は、農業とITを融合させた「スマート農業ソリューション」を提供するITベンチャー企業です。

同社では、クラウド型の牛群管理システム「Farmnote」を開発しており、家畜の活動状況や健康状況をパソコンやスマートフォンを使用してクラウド上で管理、記録、分析をすることができます。牧場スタッフは、それぞれの家畜に対して、耳標番号で個別に管理が可能でタッチ操作だけで個体情報が入力できるため、酪農経営の効率化も可能となっています。2016年時点では、Farmnoteを導入している農家は1300件を超えています。

更に、2016年8月からは、牛に装着するウエアブルデバイス「Farmnote Color」を提供開始しており、同デバイスを牛の耳に装着するだけで、活動データをリアルタイムに収集することが可能になり、Farmnoteのクラウド上にデータが蓄積されます。そのデータは人工知能(AI)を活用してデータ解析が行われるため、発情や疾病兆候などが迅速に検知できるようになることから、牛の健康管理が容易になり、スタッフの業務負担を大幅に軽減することに期待できます。

苫東ファームはコンピューター制御を活用していちごを生産


出典:http://www.tomatohfarm.com/

苫東ファーム(北海道苫小牧市)は、コンピューター制御を活用して植物工場として、最先端の施設の中で「すずあかね」や「とちおとめ」、「べにほっぺ」などのいちごを栽培しています。

植物工場は、2016年5月24日の記事で詳しく記載していますが、環境制御システムによってハウス内の暖房や開閉装置などを制御し、いちごが生育可能な環境を作ることで、夏期の冷涼な気候を再現し、通年に渡っていちごの生産を可能にします。

2017年頃から生産したいちごを道外の洋菓子メーカーなどへ出荷を行う予定です。本格的な出荷に対応するためにも、釧路市でも植物工場の整備を進めています。同社では、植物工場のノウハウを北海道内にとどまらず、海外にも展開していく方針を掲げています。

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