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新千歳空港国際線の日本人利用は1割程度、道民へのパスポート取得支援を実施2019.01.22(火)

近年外国人観光客の増加により新千歳空港国際線利用者数が増加している中、日本人(道民)の利用者数が1割程度と伸び悩んでいる実態が明らかになっています。新千歳空港も国際線就航を増やしていくためにも外国人観光客だけではなく日本人の利用者数も伸ばす必要があることから、同は道民への旅券取得支援策を検討していることを明らかにしています。

新千歳空港の国際線利用者数は337万人を超える

近年、外国人観光客の増加により国際線の利用者数は増加傾向にあります。2017年10月24日に記載した2017年9月時点において、206万4467人と過去最高を記録して以降、2018年度は北海道での地震が発生して落ち込みが懸念されたものの、新千歳空港が集計したデータによると337万4300人と過去最高をさらに更新しました。

政府の後押しにより北海道を観光立国にすべく、新千歳空港へ乗り入れを希望している国際線を就航できるよう2017年3月より発着枠を拡大したことで、格安航空会社(LCC)の就航や、2018年1月15日に記載したとおり、フィンランド航空が新千歳ーヘルシンキ線を就航させる予定です。

新千歳空港国際線の9割は外国人が占める

道も訪日外国人観光客数を2020年までに300万人を目標としており、政府と一体となって外国人を呼び込む策は進んでいますが、その影で、日本人(道民)による国際線の利用者数が少ないという課題が浮き彫りとなっています。

前述したとおり、国際線の利用者数は337万人を超えましたが、その9割が外国人としており、日本人の利用者は1割程度であるとしています。

日本人の利用者数は35万3500人で、国際線の就航を増やす上では日本人の利用者も確保する必要があります。外国からの入国と国内からの出国のバランスを取る必要があり、折角新規に就航しても、採算が取れずに撤退してしまい、結果として訪日外国人観光観光客の減少につながってしまう恐れもあります。

道民のパスポート保有率は14.3%と全国平均下回る

日本人の利用者数が少ない背景としては、道民のパスポート保有率が低いというデータがあります。2017年時点における道民のパスポート保有率は14.3%となっており、全国平均の22.7%に比べると低いことがわかります。

北海道はもとより、日本は島国であることから、日常生活において海外に出かける必要性が無いことから、パスポートを保有している方は、海外旅行や出張に出かける方など一部の方にとどまっているという現状があります。

海外に出かけるにも国内とは異なりパスポートが必要になることや、その取得費用や旅費が高額であることなど何かと負担が発生することも海外へ出かけることを疎遠する背景としてもありそうです。

道や札幌市らはパスポート取得費用を助成

道民のパスポート保有率の低さを解消し、海外に興味を持ってもらうことで国際線の利用者を増やすためにも、道や札幌市、航空会社各社と連携して「北海道海外旅行促進事業実行委員会」を立ち上げ、道民に対してパスポートの取得費用を助成する取り組みを行っています。

また、学校など教育機関においても海外研修旅行を支援するなど、教育においても海外に出かけるきっかけを作り、海外へ興味を持ってもらえる若者を増やす取り組みを行っています。

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