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北海道函館市で配車サービスを手がけるベンチャー企業「未来シェア」を紹介2017.01.24(火)

北海道函館市でスマートフォンやタブレット端末などを活用して車両を呼び出す「配車サービス」を手がけるベンチャー企業である「株式会社未来シェア」が2016年7月に設立されました。

現在、配車サービスは実証実験を行っている段階ですが、将来的にはあらゆるものがインターネットにつながるIoTや人工知能(AI)を活用し、交通弱者や交通渋滞などの諸問題を解決し、輸送効率を高める取り組みを行っています。

Smart Access Vehicle(SAV)の社会普及を目指す

未来シェアでは、タクシーと乗り合いの一般路線バスの長所を融合させ、走行ルートを固定することなく需要に合わせて自動車を走行させるシステム「Smart Access Vehicle(SAV)」の社会普及を目指します。

近い将来、車両を人が運転することなくコンピューター制御で自動で走行可能な「完全自動運転」に向けて、自動車メーカーや自動車部品メーカーの他、電機メーカーやIT企業などあらゆる産業が研究開発を進めています。

完全自動運転が実用化すれば、乗客がスマートフォンやタブレット端末などから同社の配車システムである「クラウドプラットフォーム」にアクセスし、同プラットフォームと車両が通信を行い、人工知能(AI)が需要に合わせてルートを策定し運行をおこなうことを目指します。

少子高齢化や交通渋滞などの課題解決の他、輸送効率の改善に向けて取り組む

SAVでは、少子高齢化により、公共交通機関での移動が難しい方が増えていることや都市部などにおける交通渋滞が社会問題になる中、同システムでこれらの課題解決を目指す他、輸送効率の改善に取り組みます。

同システムを活用して、過疎地などでは、要望に応じて車両を動かすことができるため、従来の路線バスのように誰も乗らない状態での走行が無くなるため燃料を効率的に使える他、1回の走行で多くの乗客を載せることで確実な収益に結びつけることができます。また、乗客にとっても交通事情が不便な地域でタクシーを呼ぶのに比べると交通費を抑えれるメリットにもつながります。

人工知能を活用することで、車両の走行ルートを的確に指定するなどで、1つの道路に車両が集中することを防ぐなど、交通渋滞の解決につなげます。

さらに、人だけではなく、同方向に運ぶ宅配便なども合わせて輸送することも視野にいれており、同社の試算では、同システムを活用することで輸送効率が2倍以上になるとしています。

株式会社未来シェアの会社概要

株式会社未来シェアは、2016年7月21日に設立した北海道函館市に本社を置く、公立はこだて未来大学発のベンチャー企業です。資本金は200万円、従業員数は、公立はこだて未来大学の副理事長・教授でもある松原 仁社長を含め6人の役員によって事業活動が行われています。

今後、同社が北海道発の配車サービスベンチャー企業として、北海道地域の交通をIT技術を活用し、課題解決の切り札として活躍できることに期待したいところです。

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