札幌証券取引所では、道内企業がIPOを通じてプライベートカンパニーからパブリックカンパニー、そしてエクセレントカンパニーに成長していくための応援を目的として、2016年1月26日(火)に上場を検討している企業の経営者向けに「IPOフォーラムin札幌」を開催することを明らかにしています。
IPOを目指す企業向けにセミナーを開催
札幌証券取引所では東京証券取引所との共同開催で、将来の上場を検討している企業の経営者向けのセミナーとして、札証アンビシャスから東証1部へとステップアップしていった「株式会社北の達人コーポレーション」の木下社長の基調講演が行われた後に、札幌証券取引所・東京証券取引所の担当者から最近のIPOの状況などについて説明が行われます。
札証上場をきっかけにステップアップした企業の経営者の講演など、道内ベンチャー企業にとって大きな目標を実現するにあたり大変貴重なお話を伺う機会となりそうです。
札証上場は成長への近道
IPOは経営戦略上のゴールではなく、会社をさらに大きく強く成長させるための手段となります。
例えば、今や全国区の大企業となった家具小売店のニトリですが、平成元年の札証上場時の売上高は117億円でしたが、その後もステップアップを重ね、平成15年には売上高882億円となり東証1部に上場、直近では4000億円近くの売上高を計上しています。
また、当日の「IPOフォーラムin札幌で」講演予定である「北の達人コーポレーション」も札証アンビシャスに上場した平成24年の売上高は8億円でしたが、平成26年に東証に上場、今では20億円近くの売上高を計上するに至りました。札証への上場により、資金力、知名度、信用力が向上し、成長を後押したことは明らかです。
IPOの環境に恵まれた北海道
現在、国内に証券取引所があるのは東京・大阪の他に、名古屋、福岡と札幌だけです。札幌証券取引所は、1949年に設立されて以来、北海道内の企業の資金調達で大きな役割を果たしてきました。2000年には新興企業向けの株式市場であるアンビシャス市場を開設し、多くのベンチャー企業が上場してきました。
アンビシャスは本則市場と比較して、上場時時価総額などの上場基準が柔軟に運用されており、ベンチャー企業がIPOしやすい市場となっています。また、アンビシャスは北海道と何かしらのつながりがある企業を対象としたものと位置づけられており、地域性を強く打ち出しているところも大きな特徴と言えるでしょう。
「北の達人コーポレーション」のようにアンビシャスから全国へと羽ばたく企業も増えていることから、今後の北海道経済界にとって大きな期待をもたらすことになりそうです。