北洋銀行(札幌市中央区)は、インターネットで家計簿アプリを提供している「マネーフォワード」と提携し、フィンテックサービスを提供していくことを明らかにしています。
北洋銀行がマネーフォワードと提携することで、フィンテック分野のサービスを拡充し、中小企業や個人事業者向けの経営改善につなげていきます。
北洋銀行はマネーフォワードと連携しフィンテックサービスを提供
北洋銀行では、マネーフォワードに1億円程度の資本出資を行い、同社が持つ金融のノウハウと、マネーフォワードが保有するIT技術や家計簿アプリなどのサービスのノウハウを組み合わせることで、フィンテック分野のサービスの拡充に努めていく方針です。
今回、マネーフォワードと提携することで、中小企業や個人事業者向けに、クラウド型会計ツール「MFクラウドfor北洋銀行」を提供する予定です。マネーフォワードがサービスを提供している「MFクラウド会計」に、北洋銀行の融資関連の機能を新たに搭載することで、サービスを提供していきます。
サービス開始時期は2017年夏頃を予定しており、フィンテックによる利便性の高いサービスの提供に期待できます。
中小企業や個人事業者による利用者を増やしフィンテックで経済活性化を目指す
今回、北洋銀行がマネーフォワードと提携し、「MFクラウドfor北洋銀行」を、中小企業や個人事業者に提供することで、企業や個人事業者が自社の財務状況を客観的なデータとして確認できることで、キャッシュフローの管理が容易になり、経営上の課題や強みなどが把握でき、経営改善に期待できます。
また、北洋銀行では、月額3000円程度のコンサル料を受け取ることで、「MFクラウドfor北洋銀行」で管理したデータより、売上が落ち込む時期や傾向や環境要因などを分析し、増収策を提案するなど、事業活動におけるコンサルティングサービスも新たに提供します。
銀行側としてもマイナス金利政策などで資金の貸出などでの利息収入が低下していく中で、フィンテックサービスで容易にデータがシェアできる様になることから、ITを利用した経営コンサルティングサービスは新たな収益源として注目されます。
さらに、ネット通販の普及や個人消費の伸び悩みや企業の設備投資の伸び悩みなどで、厳しい経営を強いられる中小企業や個人事業者が多い中、銀行からの客観的なアドバイスを元に経営改善を行うことで、フィンテックを機に経済活性化につながることも大いに期待できそうです。
マネーフォワードはフィンテックの火付け役として期待!
マネーフォワードは、2012年5月に設立したインターネット上で管理できる家計簿アプリを提供しており、各金融期間のデータを取得して、自動で収支を管理できることから、今まで難雑で面倒だった家計簿管理が楽になる画期的なサービスとして、フィンテック分野において注目されています。
家計簿アプリの他に、会計アプリの「MFクラウド会計」や確定申告の「MFクラウド確定申告」、請求書作成ソフト「MFクラウド請求書」、給与計算ソフト「MFクラウド給与」など、家計だけではなく、中小や個人事業者向けの経営ベースとなる様々なツールを提供しています。