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北海道内で自動運転の実証実験を行う自治体が増加!地域交通課題解決に期待2019.10.08(火)

道内で自動運転の実証実験を行う自治体が増えています。地域交通の利用者が減少するなどして公共交通機関の経営が厳しくなってきていることに加え、運転手の人手不足など地域交通の課題も付ている中、自動運転でこれらの課題を解消すべく、道内の各地自体も自動運転の早期実現に向けて活動を本格化させています。

石狩市がゴルフカートを利用した乗り合い自動車の自動運転の実験を開始

北海道石狩市では、2019年10月17日から3日間ゴルフカートを利用した乗合自動車の自動運転の実証実験を開始します。

同士では建設大手の日本工営と連携して、花川北地区の住宅地内になる歩行者自転車専用道路を活用し、住宅地から近隣の商業施設、病院などを結ぶ地区まで住民を乗せて自動で走行します。

今回の実証実験では、安全確認などや検証のために人が乗車して行われます。乗車する場合は、道路の両端を乗り場とし、降車時はバスと同様にブザーで知らせます。

上士幌町はSBドライブと連携して貨客混載の自動運転バスを走行

北海道上士幌町では、ソフトバンクグループのSBドライブと連携して、フランスのNAVYA社製の電気で走行する小型バスを活用して自動運転の実証実験を行います。バスはハンドルはなく、列車と同様に車両の前後関係なく両端どちらでも前として設定して運行可能なバスとなっています。

町内のスーパーマーケットと住宅地の約1.2キロを走行し、乗客だけではなく、荷物だけを乗せることも可能で、日本国内の自治体では初めて貨客混載の自動運転の実証実験となります。

乗客はスマートフォンの専用アプリを活用して予約をし、現地で運賃を支払います。

インターステラのロケットで知られる大樹町も自動運転の実証実験を実施

インターステラがロケットの発射実験を行っていることで知られる北海道大樹町においても乗り合いバスの自動運転の実証実験を行いました。

大樹町は国土交通省と連携して実証実験を2017年に行ったほか、2019年においても5月から6月の約1ヶ月間、道の駅「コスモール大樹」を拠点に、尾田地区と往復する、「尾田地区・道の駅往復便」、大樹町市街地を循環する「大樹町市街地循環便」の2ルートで設定して行いました。

運賃は尾田地区・道の駅往復便が200円、大樹町市街地循環便が100円とし、事前登録の上、乗車前には専用の予約番号への電話、パソコンやスマートフォンから専用サイトでの予約で乗車します。乗車時は事前登録時に発行されたQRコードをかざして乗車し、降車する際も同様のQRコードをかざします。

自動運転を通じて自治体と交通事業者などが連携し地域交通の課題解決を目指す

モータリゼーションによる利用者の減少による地域交通事業者の撤退、高齢者を中心とした移動困難者、運転手の人手不足など、近年では交通に対する様々な課題が浮上している中、道内各地で行われている自動運転の実証実験は、単純に自動運転による技術力の向上にとどまらず、交通問題の解決に向けた取り組みが求められています。

現在で自治体や事業者が独自に実験を行っている段階ではありますが、今後は交通プラットフォーム「MaaS」を活用し、多くの自治体と事業社が連携を行い、自治体と事業社全員が課題解決に向けて方向をあわせ、自動運転技術を活用してサービス展開してくことが重要となりそうです。

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