北海道内で人気の高い回転寿司チェーン店『とっぴ~』。
安くて美味しいデカネタが有名であり、道外からの観光客も良く訪れる事で知られていましたが、そのとっぴ~が閉店の危機に追い込まれて居るという情報が流れてきました。
もしもとっぴ~が潰れてしまったら、私たちは一体どの回転寿司店に行けば良いのか……
今回はとっぴ~の危機的状況について調べていこうと思います。
■民事再生法適用
6月1日、とっぴ~の運営会社である株式会社とっぴぃが民事再生法の適用を申請し、行政から保全監督命令を受けたという知らせが飛び込んできました。(ソース:http://www.sankei.com/economy/news/150601/ecn1506010016-n1.html)
これによれば、負債総額はなんと18億円に上っており、今後はフランチャイズ展開を拡大することによって再建をめざすとの事です
■民事再生法とは?
民事再生方とは、わかりやすくあれば借金で困っているが、経営を続ければいずれ返済が出来る可能性がある企業に対して、借金の返済を遅らせたり、経営を立て直していくための法律です。
そして、今回の18億円の負債を返済すためにとっぴぃが立てた計画は『FC加盟店』を増やすという選択でした。
しかし、とっぴぃがフランチャイズ展開を行っていた事を殆どの方は知らなかったのでないでしょうか?
実はとっぴくの半数以上の店舗は直営店で、店名もとっぴ~ではなく『ビッグとっぴ~』という店名が殆どです。
そして、FC店舗は現在たった8店舗程しかなく、店名も『海太郎深川店』『きらら名寄店』となっています。とっぴ~にも色々な店舗があるんですね。
■経営破綻の理由は?
とっぴぃの経営破綻の理由はまだ発表されていませんが、おそらく道外進出の失敗と、道内に進出してきた大手寿司チェーン店の存在が大きいかと思われます。
特に、民事再生法が適用されたからといって道内に進出してきた本州チェーン店の勢いが止まるわけではありません。
さらに、国内で最も人気の高いと言われる回転寿司チェーン店『スシロー』が、白石区に新たに新店舗をオープンさせる予定もあり、北海道内の回転寿司戦争はまだまだ本州勢が優勢と言わざるおえないでしょう。
■とっぴ~の魅力は
しかし、とっぴ~だって本州の寿司に負けてはいません。民事再生法が適用されるということは、とっぴ~自体は負債額を回収できるだけの魅力が備わっているという事なんですから。
○魅力1『デカネタ』
とっぴ~最大の魅力は、北海道産のデカネタをふんだんに使った所でしょう。あの大きなネタを見ると「とっぴ~に来たなぁ」と実感してしまいます。
最近では直営店の名前を『超ビッグとっぴ~』とするほど、デカネタへのこだわりが強く、とにかくデカくて安いネタを庶民の胃袋に届ける姿勢には頭がさがります。
○魅力2『サイドメニューの充実』
経営再建のための新たな取り組みとして寿司以外のメニューも充実させているのだとか。
例えばとっぴ~江別店では、限定メニューとしてなんと『てんぷら』が食べられるのだとか。
てんぷらの具はかぼちゃ、ちくわ、なす、大いか、さつまいも、エビといったラインナップになっており、3品以上の注文で揚げたてのてんぷらが食べられるそうです。
また、川沿店ではなぜかサイドメニューにうどんが加わり、ぶっかけ、かけ、生醤油、ざる、釜玉といった新しいチャレンジが行われています。
○魅力3『北海道独自のメニュー展開』
とっぴ~といえば北海道を代表する寿司チェーン店だけに、メニューにも北海道ならではの特色が出て居ます。
例えば、回転すしによくあるデザートにいももちが加わっていたり、巻物にも山わさび巻きなんてものがあります。
他にも季節限定、期間限定商品として北海道色の強いメニュー展開がされているのがとっぴ~が北海道民に愛されている理由なのかもしれません。
■今後とっぴ~は無くなってしまうのか?
民事再生法が適用された以上、そう簡単にとっぴ~が無くなる事はありませんが、経営のスリム化が求められているため、直営店の数は減る事が予想されます。
つまり、FC加盟店が増えなければ経営再建は難しいのは当たり前。今後はいかにFC加盟店の経営者を募集するのかが課題になって来ると予想されます。
しかし、民事再生法が適応された企業にFC加盟店がそう増えることは無いでしょうから、経営再建はかなり難しい状況でしょう。
それにしても、とっぴ~の経営がこんなにも悪化していたとは……
是非とも経営を立て直して、美味しいデカネタを食べさせてほしいものです。