最近はやりの田舎暮らし。
豊かな自然溢れる大地の中でのんびりと生きる事は、都会の人間にとっては夢の様な世界でしょう。
また、田舎では物価が安いため『月10万円で暮らせる!』といった特集も多く組まれています。
しかし、本当に田舎で10万円で暮らせるのか?
今回は『月10万円』の真実に迫ってみたいと思います。
月10万円は不可能?
実はネット等で良く見る『月10万円』というのはかなり難易度が高く、なんの知識や技術も無ければ不可能なのです。
なぜなら、10万円という金額は食費、家賃、公共料金費のみで作られているからです。
しかし、実際の田舎暮らしには他にも沢山のお金がかかります。
・車両維持費
田舎には公共交通機関がほとんどありません。
そのため、何をするにも車を使わなければならないので、都会よりも車に掛る値段は高くなっています。
そして車を使うには、保険料や税金、燃料代、車検代など様々なお金がかかってきます。
・健康保険料
田舎暮らしでも健康保険料を支払う必要があります。
田舎ではただでさえ肉体労働が多いので、怪我をしたりする事は都会よりも遥かに多いです。健康保険料金はしっかり払っておきましょう。
完璧な自給自足は不可能?
野菜などを自給自足して食費を安くすませようと考えている人も居るでしょう。
ただ、自給自足を行うにも、全てただで行う事はできません。
まず肥料代。ただの更地を起こして土壌を作っても、大抵の野菜は育ちません。肥料を与えて土壌改善を行う必要があります。
次に水。近くに川等があればポンプで水をくみ上げて畑に利用する事も出来ますが、それが無ければ水道を利用するしかありません。
田舎暮らしも最低15万円が必要?
以上の事から、田舎で独り暮らしをするにも、最低で15万円のお金が必要です。
この金額は、恐らく都会で生きる人間の最低賃金とさほど変わらない金額でしょうし、田舎だからといってお金が無くても文明的な生活を送れるというのは間違いです。
ただ、文明的ではない生活……すなわち、電気、水道、ガスなどを極力節約し、食糧なども自力で手に入れる工夫さえ出来れば、月10万円での生活も行えるかもしれません。
そして、保険料や車の維持費だけは必ずかかりますし、この代金は削れませんので注意してください。
田舎暮らしは頭を使ってやるべき?
しかし、田舎暮らしでは収入が少なくともそれなり暮らしていけるチャンスは多いです。
その理由は『他人に頼らずに生きれる』チャンスが、都会よりもはるかに多いからです。
例えば、都会では食事はスーパーで買うのが普通で、スーパーが私達に食品を売ってくれなければ私達は食べ物に困ってしまいます。
しかし田舎では、スーパーに頼らずとも自分で野菜を育てる事は可能ですし、肉や魚だって努力さえ惜しまなければじぶんで手に入れる事もできます。
資本主義社会における『お金』とは、他者からのサービスを受けるために必要です。お金だけあって意味はありません。
しかし、そもそも他者からのサービスに頼れる場面が少ない田舎暮らしなら、工夫次第でお金を使わずに生活する事ができます。
ただ、その代わり求められるのは、暮らす人間の創意工夫です。
頭を使って賢く生きる事が都会よりも遥かに求められるのです。
まとめ
田舎暮らしの良さは自由なライフスタイルを実現出来る事です。
生活の自由度は都会よりも田舎の方が圧倒的に高いので、自分で工夫して生きるのが好きな人は是非チャレンジしてみましょう。