北海道銀行(道銀)は、複数のQRコード決済を集約した「スターペイ」の営業代理業務を2019年7月19日よりはじめることを明らかにしています。
近年では、スマートフォンを使ってQRコードが表示された画面を提示するだけで決済ができるQRコード決済が増えている中、道内の小売店においてもキャッシュレス決済の導入支援の一環として営業請け負います。
複数のQRコード決済を一括で導入できるスターペイ
今回道銀が営業代理業務として取り扱うスターペイは、道内を中心にドラッグストアチェーンを展開しているサツドラホールディングス傘下のリージョナルマーケティングが展開する複数のQRコード決済を集約した決済システムです。道銀はリージョナルマーケティングと業務提携を行い、営業代理業務を行います。
日本国内においても複数のQRコード決済がサービスを開始する中で、サービスが乱立し利用者にとって分かりづらくなっているのも実情で、それを解決するために1つの決済システムで複数のQRコード決済導入できる仕組みを提供しています。
スターペイで利用できるQRコード決済は、PaypayやLINEペイ、OrigamiPay、auPAY、d払いと国内の主要なQRコード決済の他、中国で使われている、テンセントのWeChatPay、アリババのAlipayの導入も可能となっています。
道内の小売店や飲食店のキャッシュレス決済導入を支援
道銀がスターペイの営業代理業務を通じて、道内におけるキャッシュレス決済の導入を支援を行い、集客の向上や外国人観光客の取り込みなどを通じて、店舗の経営力を底上げしていきます。
日本では決済手段として現金決済を利用する方が多く、国内にクレジットカードを始め、電子マネーなど複数のキャッシュレス決済サービスが展開されているものの、依然として現金決済の比率が高い状況にあります。
その要因の一つとして、中小の小売店において手数料コストの負担増を嫌って現金決済のみしか受け付けない店舗が多く、結果として現金が無いと買い物やサービスが受けられない状況が依然として多いことが考えられます。
そのため、道銀では既存のクレジットカードに比べて低コストで導入できるQRコード決済を利用して道内の取引先を中心にキャッシュレス決済の導入を促して行く狙いがありそうです。
キャッシュレス決済でのポイント還元など政府も後押し
耳にする機会が増えたキャッシュレス決済ですが、政府が普及を後押ししていることも盛り上がりの要因の一つであります。
2019年10月より消費税増税により中小事業者への事業影響を懸念して、その影響を軽減する目的と、国内でのキャッシュレス決済比率の底上げを両立すべくキャッシュレスでの決済でポイント還元を最大2%行う施策を検討しています。
それにより政府はカード会社に補助金を支払う予定ですが、中小事業者への導入が遅れている中で、クレジットカードと比べて導入コストが安いQRコード決済に着目されています。
今回の道銀の事例においても低コストでキャッシュレス決済を導入を行い、小売店や飲食店の経営力の向上と地域経済の活性化を促進していくものです。