道内を中心にコンビニエンスストア「セイコマート」を展開しているセコマは道内で本格的にICTを活用した無人店舗の展開を行うことを明らかにしています。道内においても人手不足により従業員の確保が難しくなることやICT化で大手コンビニチェーンも無人店舗の展開を模索する中、セコマも先進的な取り組みを進めていきます。
人手不足対策で無人店舗を本格展開へ!
セコマは道内と関東2県で展開しているセイコマートにおいて、人手不足や24時間営業を巡るオーナー負担などを軽減すべくICTを活用した無人店舗を本格展開することを明らかにしています。
現在、一部企業の従業員向け店舗にて実証実験を行っており、ここで得た課題などを活用して、他の店舗においても本格展開をする方針であるとしています。ただし、無人店舗の展開スケジュールや該当店舗については明らかにされておらず、同社からの公式なプレスリリースを待つ必要があります。
人手不足や24時間営業の負担軽減を目的
今回、セコマが無人店舗の展開に踏み切った理由としては、人手不足による従業員確保が難しくなる中、24時間営業などでオーナーの負担が高まっていることにあります。経済産業省より人手不足や24時間営業の負担軽減策の対応計画が求められていることもあり、これに対応する形となります。
大手コンビニチェーンでは、原則24時間営業を基本としており、近年の人手不足により従業員確保が難しくなり、24時間営業が難しくなっていることから、オーナーの負担が大きくなってきている問題が出てきています。
ただし、セイコマートでは24時間営業を義務付けておらず、最低でも午前7時から午後11まで営業することとしていますが、都市部や工場が多い地域では24時間営業を行っている店舗が多いとしています。同社では、大手コンビニチェーンと比べ、オーナーの意向に沿った店舗経営がしやすい側面がありますが、それでも人手不足による負担は増加することか予想され、今後24時間営業を行っている店舗を優先的に無人化を進めていくことが考えられます。
国内でも無人コンビニの実証実験が広がる
無人店舗は、米AmazonがICTを活用した無人店舗「Amazon Go」を展開したことを皮切りに、国内においてもICタグやカメラ、人工知能(AI)、各種センサーを活用して大手コンビニチェーンを中心に実証実験が行われています。
ローソンはパナソニックと組んでセルフレジを展開し従業員の負担軽減を図るほか、2019年7月から2店舗で、利用者のスマホアプリを活用し入店と決済を可能とし、深夜の無人営業の実験を開始するとしています。また、セブンイレブンでは、NECと組んで顔認証で入店と決済できるシステムを開発し、NEC従業員向けに無人店舗の実証実験を行っています。