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サツドラの子会社がAIを活用した商品開発支援システムを開発2018.05.29(火)

北海道を中心にドラッグストアチェーンを展開しているサツドラホールディングス(サツドラ)は、同社の子会社を通じて人工知能(AI)を活用した購買データなどのビッグデータを元に商品開発を支援するシステムの開発に着手することを明らかにしています。

今回の取り組みがうまく行けば、今後は実店舗や通販会社が集めたビッグデータを、本格的に商品開発に活用する動きが広がっていきそうです。

サツドラのAI子会社「AI TOKYO LAB」が開発に着手

今回、サツドラはAIを活用した商品開発支援システムを開発するにあたり、AIの子会社である「AI TOKYO LAB(東京都渋谷区)」が開発業務を進めていきます。

開発業務では、美容や健康関連商品の通販を手がけているジェイフロンティア(東京都渋谷区)と、北海道大学のAI研究の川村教授と連携して開発を進めていきます。

購買データやネット情報などの「ビッグデータ」を分析してグラフ化

今回、サツドラの子会社AI TOKYO LABが開発に着手する商品開発支援システムは「AIプロヂューサー」という名称で展開していく予定です。

AIプロヂューサーは、ジェイフロンティアが健康関連の通販で取得した社内や取引先の購買データを元に、AIに学習を行い、ヒット商品や客層、価格帯などの特徴を抽出します。抽出したデータをグラフ化することで、メーカーに商品企画段階で提供を行い、今後の売れ行きの予測や商品企画の方向性の検討などに活用してもらいます。

将来的には、SNSといったインターネット上の情報など、購買データにとどまらない世間的な話題といった情報も、データとして提供することで、消費者のニーズを取り込み、先を見据えた商品開発を支援していく方針です。

実店舗や通販の購買データは貴重な情報源

これまでは、実店舗で収集した売上データをベースに消費者の購買情報を活用していましたが、経験や勘に頼っていた側面も多く、深掘りした分析ができなかったことが課題となっていました。

ただ、メーカー各社にとっても、開発した商品は実店舗や通信販売で取り扱われることや、競合他社などの商品と比較されるケースも多く、実店舗や通信販売での購買データや消費者の率直な意見は、メーカーにとって大変貴重な情報源となります。

今回、サツドラの子会社AI TOKYO LABが開発するAIプロヂューサーによる商品開発支援の取り組みが功を奏すれば、同様の取り組みが他のメーカーや小売店でも広がっていくことに期待できます。

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