人材派遣業大手のパソナグループは、北海道へのUIターン就職を支援する事業を2018年12月から始めることを明らかにしています。
主に東京都内など首都圏を中心に、北海道出身者が地元に帰って就職したい、もしくは、地方への移住先として北海道を検討している方に道内の求人情報を提供します。道内では企業の人手不足も申告となっており、UIターン希望者と企業のマッチングを行い、道内企業の人手不足解消と地域活性化に貢献します。
都内で道内企業の求人情報を提供、テレビ電話による面接にも対応
パソナグループでは、道内へUIターン就職を希望される方に対して、まずは同社に求職者としての登録を行ってもらうことで、無料で道内の求人情報や企業情報の提供を行います。
これまで既に、札幌市より就職支援事業として同社が受託した形でサービス展開をしていましたが、道内全域に広げ、人手不足が深刻化する中、多くの道内企業に求人ニーズに対応します。
また、求職者と企業との間で面接を行いたい場合は、直接道内まで出かけることなく、パソナグループの各事業所を活用して企業担当者が求職者と直接合って面接を行えるサービスの他、テレビ電話を活用して面接を行えるサービスも合わせて提供します。
合わせて、求職者には履歴書など応募書類の作成方法や面接の指導などのサービスも提供します。
求人を応募する企業から人材紹介料を徴収、求職者は無料で利用可能!
パソナグループがUIターン就職支援として道内企業の求人情報を提供するにあたり、サービスを提供する際の対価としては人材紹介料を企業側から徴収するため、求職者は無料でサービスを利用することができます。
また、自治体からの要請に基づいて、地元企業への就職支援を依頼された場合などについては、各自治体から事業受託料としてサービス料金を受け取ります。
当初の目標としては、初年度は50社の求人を受け付け、100人程度の就職内定を目指していきたいとしています。
道内企業は人材不足が申告、また、UIターン就職のニーズも依然として高い
道内では、若年層の人口流出や少子高齢化が加速するなか、人手確保が年々難しくなっているのが現状です。道内の9月度に発表された有効求人倍率は1.22倍となっています。また、2018年11月13日の記事でも記載しましたが、人で確保とつなぎ留めを目的に48%の企業が給与を引き上げる方針を示しています。
また、若年層においても学業や就職などで道外に出た方でもいずれ道内に戻りたいと考えている方は多いとしており、札幌市によると高等学校卒業後は3,000人あまりが道外に進学するが、その内戻ってくるのは300人前後であるとしており、積極的な道内企業の求人を紹介していく必要性が強いと言えそうです。