HOME > > 道内でも商品やサービスなどの値上げが相次ぐ!その要因と消費者ができる対策は?
道内でも商品やサービスなどの値上げが相次ぐ!その要因と消費者ができる対策は?2019.04.09(火)

道内の飲食店や小売店においても値上げが目立つようになってきました。働き手が不足している中で人手不足の補いや原材料費の高騰を受けて、商品やサービスの値段を上げることでサービスを継続して行えるように消費者への価格転換を行っています。また、2019年10月より消費税増税を控えており、道民の間でも消費活動が慎重になりそうです。

商品やサービス価格が値上げしている背景とは?

近年では、道内のみならず日本各地で商品の価格やサービスの価格が相次いで値上げが行われています。これまで日本では物の値段が下がり続けるデフレ状態が続いていましたが、日銀の黒田総裁は物価上昇2%を目標に国内においても物価を上昇させるための施策を相次いで投入しています。

国内では、バブル崩壊後、リーマンショックなどで長期に渡る不況が続いていたことや、値段が下がることに加え、従業員の給料も右肩下がりになるなど、経済のマイナス成長が続いていたのも事実です。ただし、これからは日本においてもこの状況を脱却し、いち早く経済成長を取り戻す必要があります。

また、経済成長に不可欠となる労働人口の確保も少子高齢化により難しくなっているのも事実です。2018年7月18日の記事で記載していますが、道内の人口も2018年1月時点で0.65%減少しています。そのため、人手を確保するため従業員に支払う給料を引き上げる必要も出てきます。

さらに、原材料費の高騰も無視できない要因です。商品を製造する上でその原材料やエネルギーの価格が上がっている他、それを小売店に輸送する際の輸送費も上昇しています。その分のコストを吸収する必要がありますが、企業努力のみではそのコストを補うことも難しくなっているのも事実です。そのため、最終的に商品価格にコスト上昇分を転換する必要が出てきます。

飲食店や小売店を中心に値上げが目立つ

人件費の上昇や原材料費の上昇により物の値段が上がっていますが、その中でも飲食店や小売店を中心に値上げが目立っています。

ハンバーグチェーン店「びっくりドンキー」を展開している札幌市の株式会社アレフは、仕入先のニュージーランド産とオーストラリア産の牛肉価格が上昇をしているのに伴い、4月10日より一部ハンバーグやステーキメニューにおいて価格の引き上げを行っています。

小売店においても、食品メーカー各社より値上げの要請が相次いでいることで、店頭で販売する価格を改定をしています。乳製品の他、麺類や缶詰、冷凍食品、飲料など食料品の幅広い商品で値上げが目立っています。札幌市のよつ葉乳業では飼料価格の高騰や輸送費の高騰で牛乳やヨーグルト製品を3%程度値上げしています。

小売店各社においては、買い控えなどが予想されることから、会員向けの特売日やポイント還元などを行うことで消費者のつなぎとめに動いています。イオン北海道ではイオンカード会員向けに特売日を設けるなど施策を検討しているとしています。

道内の公共交通機関でも運賃の値上げ目立つ

道内の公共交通機関でも運賃の値上げが目立っています。2019年3月26日付の記事でも記載しましたが、JR北海道では鉄道事業維持を目的に運賃を7%値上げすることを発表している他、札幌市では同市が運営している市営地下鉄においても2019年10月の消費税増税にあわせて一部区間を10%値上げします。

北海道中央バスも原油価格が上昇していることなど燃料費の高騰や増加する訪日外国人数に増加に伴う設備更新など先行投資費用も増えていることなどから、札幌から新千歳空港間の高速バスの運賃を引き上げています。

消費者においても調達先の厳選や資金運用など自身での対策が必須

消費者においても、商品価格上昇による負担を減らすための努力が求められるのも事実です。例えば、小売店においては会員向けの特売日の利用を行う、各種ポイントサービスなどの活用により、調達先を厳選し特典制度を有効に使うなどが重要となります。また、資金運用に面においては、貯蓄だけでは物価上昇時に価値が目障りするリスクがありますので、複数の銘柄を組み入れてリスク分散した投資ができる投資信託を活用するなど資金運用を行い家計資産の維持も重要となりそうです。

関連記事