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札幌市の繁華街すすきのを代表する大型商業施設「ススキノラフィラ」が建物の老朽化に伴う建て替えにより2020年5月17日に閉店することを明らかにしています。2023年に建て替え後の建物で施設を開業する計画です。これまですすきのを代表する商業施設として親しまれていましたが、今回の建て替えを機にすすきのの商業地域のあり方も大きく変わりそうです。
2020年5月17日に商業施設が完全閉店
すすきのの町並み(筆者撮影)
すすきのを代表する商業施設「ススキノラフィラ」は2020年5月17日に閉店することを明らかにしています。
今回の閉店理由としては建物の老朽化に伴う建て替えで、建て替え後新たに商業施設として開業することを計画しています。しかしながら、現時点では具体的な商業施設の内容や誘致テナントなどは未定で、今後話を詰めていくものと考えられます。
ススキノラフィラは老朽化が進んでいることに加え、現在の耐震基準を満たしていないという問題もありました。2018年に北海道に大型の地震が来たこともあり、建物の耐震化は望まれています。
ススキノラフィラはイトーヨーカ堂をキーテナントに110店舗入店
ススキノラフィラは、すすきのの中心地にある商業施設で、建物は地下2階から地上8階建てで、セブン&アイホールディングス傘下のイトーヨーカ堂をキーテナントに110点のテナントが入店しています。
建物の開業は1974年(昭和49年)で、当初は札幌松坂屋として百貨店でありましたが、1979年(昭和54年)に現在のイトーヨーカ堂が松坂屋と業務提携を行い、ヨークマツザカヤとして改称し、その後、1994年(平成6年)ロビンソン百貨店札幌に改称しました。
国内ではバブル崩壊で消費が低迷する中で、専門店を誘致するなどし、リニューアルを重ねました。しかしながら、2009年にリーマンショック後の不景気もありロビンソン百貨店は一旦閉店し、現在のススキノラフィラとして専門店を中心とした商業施設として開業しました。
イトーヨーカ堂の新商業施設への入店は未定
建物の建て替えにより、現在入店している110店舗には、建て替えの告知をすでに周知しており、多くの店舗は2020年5月17日付けで閉店となります。
キーテナントであるイトーヨーカ堂についても閉店となります。しかしながら、現時点では建て替え後の新商業への入店については未定としております。
現在、イトーヨーカ堂はセブン&アイホールディングスは2019年10月に行った2019年3~8月期の決算において、大規模なリストラを実施することを明らかにしており、従業員数を3000人削減することと、グループ内において収益が悪化しているイトーヨーカ堂30店舗ととそごう・西武百貨店の5店舗の閉鎖を明らかにしています。
今回の閉鎖対象にすすきの店が入っているかは不明ですが、これまでキーテナントであったイトーヨーカ堂が離脱することになれば、新商業施設として開業する場合、すすきのにおける商業地域のあり方も大きく変わってくるものと思われます。