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農業ベンチャー企業Ozakiが野菜工場を11月に稼働!農業と福祉事業を両立2018.06.26(火)

釧路市の農業ベンチャー企業であるOzakiは、野菜工場を2018年11月より稼働することを明らかにしています。

これまでの農業では農地を確保して太陽光など自然の特性を生かして野菜を育てることが一般的でしたが、2016年5月24日の記事で紹介している通り、人工の光など活用した植物工場が道内でも広がっており、今後は天候に左右されずに野菜の安定供給を実現が期待できます。

人工の光と水耕栽培で野菜を育てる

農業ベンチャー企業Ozakiは、人工の光と水耕栽培で野菜を育てる野菜工場を2018年11月に稼働することを明らかにしています。8月より工場の建設に着手する予定で、工場は事務所を含め、床面積は約400平方メートルとする計画です。

野菜工場では、リーフレタスを主に生産する方針としており、人工の光などを活用することで、種を植えてから約40日で収穫できるとしています。収穫した野菜は、道内の食品スーパーマーケットや青果店に供給する方針です。

これまでの農業では、自然の力を利用して野菜を育てていくことが一般的でしたが、人工の光などを利用することにより、天候や気温に左右されることなく、野菜を栽培できるメリットがある他、収穫までのスピードを早めることが可能になるため、野菜を大量に安定的に供給できることに期待できます。

農林水産省の助成金と金融機関から資金調達し2018年1月に会社設立

同社は、釧路市内において飲食店を経営していた尾崎誠治氏によって設立した会社で、野菜工場で野菜を育てて供給することを目的に2018年1月に設立しました。

同氏は、飲食店経営などにおいて、野菜は天候や気候などの条件によって価格変動の影響を受けやすいことを課題として認識しており、この課題を解決すべく野菜工場を通じて安定的に野菜を栽培し供給できる体制を構築したいとの思いで会社を設立されています。

会社の設立にあたっては、金額は明らかにしていませんが、農林水産省から6次産業化・地産地消法に基づいいて事業計画が認定されたことで助成金を受けています。さらに、地元の釧路信用金庫と日本政策金融公庫からの借入により資金調達を行っています。

この資金を手元に、工場の建設に約8,000万円、設備導入に約1億円を充て、事業をスタートさせていく方針です。

障害者雇用など農業と福祉を両立した事業を展開

11月より稼働予定の野菜工場では、当初の従業員として社員とパート社員合わせて8人でスタートする予定としています。今後、事業が軌道に乗った時点で、知的障害者の雇用を進めていく方針を明らかにしています。

野菜の種まきや収穫などの作業を通じて雇用機会を提供することで、単純な営利事業としてでははく福祉事業としても展開を進めます。日本国内においては、障害者の就業機会が少ない課題がある中で、農作業は障害者がそれぞれの能力を生かして仕事がしやすい側面もあることから、農業を通じて障害者の雇用機会を創出にも期待できます。

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