2020年3月度の道内百貨店の売上高の動向が明らかになりました。中国武漢市を発症とした新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、道が外出自粛を求めたことで買い物客が急減したことや臨時休業を実施したことで、前年同期に比べ45%の減少となりました。新型コロナウイルスの感染症拡大の収縮が見えず、引き続き厳しい状況が続いていくことが予想されます。
2020年3月度の売上高は82億2800万円と45%減少
2020年3月度における道内主要百貨店の売上高は82億2800万円と、前年同期に比べ45%の減少となりました。
2020年3月3日に記載している通り、道内では2月に実施した札幌雪まつりの開催したことで観光客の流入などが要因で新型コロナウイルスの感染拡大が日本国内では先駆けて目立つようになったことから、道独自で緊急事態宣言を発動し、感染症拡大を予防するために、道民に外出自粛を求めました。
そのため、道内百貨店各社は外出を自粛してもらうべく、臨時休業を実施に踏み切るなど、例年に比べて営業時間が短縮したことも大きく響きました。
大丸札幌店の3月度の売上高は48%減少
JR札幌駅に直結している大丸札幌店の3月度の売上高は29億4800万円となり、前年同期に比べ48%に減少したとしています。
同店では、緊急事態宣言が発令したことで4日間臨時休業を実施しました。そのため、札幌近郊からの客足が鈍くなったほか、中国などで新型コロナウイルスの感染症が拡大するなかで、中国人観光客といったアジア地域からの観光客による買い物が減少したことも響いています。
また、外出自粛により多くの人が外出する機会を少なくすることなどから、化粧をする機会が減少する影響もあり、化粧品の売上も減ったとしています。
札幌丸井三越の3月度の売上高は45%減少
札幌丸井三越の3月度の売上高は33億2200万円となり、前年同期に比べ45%減少したとしています。
三越伊勢丹ホールディングスが展開している国内百貨店の中では、東京の三越銀座店に次いで、売上減少が目立ったとしています。特に、同店で新型コロナウイルスに感染した従業員が出たことで、臨時休業を実施したことも売上減少につながったとしています。
その他、他店同様に外出自粛による客足が減ったことや外国人観光客の減少も響いています。
函館市に展開している函館丸井今井についても38%減少しており、売上高は4億3100万円となったとしています。
東急百貨店札幌店の3月度の売上高は46%減少
東急百貨店札幌店の3月度の売上高は11億1000万円となり、前年同期に比べ46%減少となりました。
外出自粛の影響や外国人観光客の減少により例年に比べて客足が減少したほか、一部店舗で営業を休止したことや営業時間を短縮したことも影響したとしています。
また、外出自粛の影響で大型の催事を取りやめたことも影響したとしています。