道内の百貨店の売り上げが伸びているようです。2018年3月度における道内百貨店の売上高は前年同期比1%増加し、訪日外国人観光客による需要が売り上げ増に寄与したとしています。
一方で、地方の百貨店については、訪日外国人観光客の需要が乏しく、百貨店各社の売り上げは低調が続いているようです。
2018年3月度の売上高は148億6300万円
道内百貨店の2018年3月度の売上高は1480億6300万円を記録し、前年同月比1%増加となりました。
特に、訪日外国人観光客の需要をうまく取り込んだことで、札幌市内の百貨店を中心に売り上げが伸びています。また、百貨店各社ではイベントの実施や若年層に人気なテナントを誘致するなどして、集客力を高めた効果もきよしたと考えられそうです。
売上高トップは大丸札幌店で3.4%増加!
道内百貨店の中で、売上高1位となったはのは、札幌駅に隣接する大丸札幌店で、2018年3月度の売上高は前年同月比3.4%の増加となりました。
同百貨店は開業から15年経過したことで、15周年を記念したイベントを実施したことや、石屋製菓(札幌市)が、東京銀座に直営店を開店するのを記念して、直営店限定の商品を期間限定で取り扱うなどしたことで、集客力が向上したとしています。
また、訪日外国人観光客向けも引き続き好調で、札幌市のターミナル駅に隣接しているという交通アクセスの良さに加え、免税窓口を拡充するなど、訪日外国人観光客向けのサービスを強化したことが寄与したとしています。
売上高2位は札幌丸井三越はで2%増加
道内百貨店で売上高2位を記録したのは、札幌丸井三越で、2018年3月度の売上高は前年同月比2%増加となりました。
訪日外国人観光客を中心に、宝石品や化粧品の売れ行きが良かったことが売り上げ増に寄与したとしています。訪日外国人観光客部門に限定すると、売上高は15.6%増加したとしています。
東急百貨店札幌店の売上高は2.7%減少
一方で、東急百貨店札幌店の売上高は、前年同月比2.7%減少となりました。
同社によると3月における悪天候の影響により客足が鈍ったのと、大改装を実施したことで一部フロアを閉鎖した影響で売上高が減少したとしています。
今回の改装に伴い、東急系列の雑貨店「東急ハンズ札幌店」が2018年4月26日に移転開業する予定であるなど、若年層に人気が高いテナントを誘致することで、訪日外国人観光客だけではなく、若年層や仕事帰りのサラリーマンなど客層を広げることで、収益を向上を狙います。
地方の百貨店は売り上げ低調が続く
北海道の地方都市にある百貨店については、売上の低調が続いています。特に、訪日外国人観光客は札幌市中心に集中することで、インバウンド需要がうまく取り込めないことが課題となっています。
帯広市の老舗百貨店「藤丸百貨店」は2018年3月度の売上高は5.7%減少、丸井今井函館店は8.1%減少となりました。