道内でスーパーマーケット(生協)を展開してるコープさっぽろは、札幌市内に新たな物流拠点を建設することを明らかにしています。市内に2拠点を展開することで、高齢化などによる宅配需要の増加を受けて、幅広いエリアで宅配が可能になるように整備を進めていきます。
南区の石山センターと豊平区の西岡センターの2拠点を新設
コープさっぽろは、札幌市南区に石山センターと同市豊平区に西岡センターの2拠点を新設します。同社はすでに市内に9拠点の物流センターを保有していましたが、今回新たに2拠点展開することで合計で11拠点となります。
石山センターは、約2800平方メートルの物流センターの他、宅配用の車両を新たに18台用意します。これにより南区の約5000世帯に宅配サービスが提供できるようになります。建設の着工は3月で稼働予定月は9月を予定しています。
西岡センターは、これまで物流拠点がなかった豊平区において、新たに宅配サービスを提供すべく同区内の約1万世帯を対象にサービスの提供ができるようになります。物流センターは約5000平方メートルで宅配用車両は約33台を用意します。建設は6月に着工し、稼働は11月を予定しています。
コープさっぽろの宅配サービスの利用者は約11万人
コープさっぽろでは、生協という特性上、実店舗でのスーパーマーケットの展開に加え、宅配サービスにも力を入れていましたが、高齢者人口が増える中、買い物に出かけるのが困難になるなど買い物難民問題が取り上げられる中、着実にその需要を獲得しています。
同社によると、2019年2月時点で宅配サービスを利用しているのは約11万人としており、札幌市内の全世帯の12%を占めているとしています。
高齢化に加え、共働きの家庭が増えるなど、今後も更に宅配需要が増えていくと予想される中で、既存の物流センター手狭になってきていることなどから、今後も宅配サービスの強化に向けて積極的に投資を進めていく方針です。
宅配の取り扱い商品の品揃えも拡充
同社は、物流センターの拡充だけではなく、宅配サービスで購入可能な取り扱い商品の拡充にも力を入れていく方針です。
スーパーマーケットの宅配サービスは、ネットスーパーなども含めて、宅配できる量の関係上、取り扱い商品が限られているケースが多く、普段購入している商品が購入できないといった不便さがありました。同社では、5月にも食品を3000品目増やすほか、日用品の取り扱いも拡充し合計で1万8000品目にする予定です。
また、同サイトで2016年8月20日に紹介したとおり、高齢者向けに配食サービスも手がけており、高齢化や共働きといった時代に変化に合わせて、多くの需要に答えられるサービスを提供し続けていきます。