2019年春季労働交渉による賃上げ結果が北海道経済連合会より発表されました。今季の賃上げ絵率は1.85%となり、昨年の2018年にくらべて0.01ポイント上昇しました。今季もなお人手不足が続いており、人材確保と引き止めるべく給与形態を見直す企業は多くなっていることが伺えます。
2019年度春季労働交渉による賃上げ結果は1.85%
北海道経済連合会が2019年8月7日に発表した2019年度春季労働交渉による賃上げ結果は1.85%となりました。昨年の2018年度における交渉結果は1.84%でありましたが、今季は0.01ポイント上昇となりました。
また、従業員全体の基本給を引き上げるベースアップを実施した道内企業は2019年度において37.1%となり、昨年の2018年度より2.7ポイント上昇したとしています。
春季労働交渉は道内に事業拠点がある企業の賃上げ結果をまとめたもので、数値が大きくなればなるほど賃上げする企業が多いことになります。
人手不足により給与形態を見直す企業が増える
今季も引き続き賃上げが継続されていますが、2019年度においても人手不足は顕著に続いており、人手の確保には課題はな続いている状況です。
2018年11月13日の記事で記載していますが、帝国データバンク札幌支店がまとめたデータにおいても道内企業の48%の企業が従業員への給与形態を見直すと回答しています。
その要因としては、企業側が採用が難しくなっていると感じているとしており、少子高齢化や道内からの人口流出などが若年層の人口減少など、企業側が人材を確保する環境はますます厳しくなると予想されます。
道内の最低賃金も861円と昨年より26円引き上げ
人手不足で人材確保が難しくなる中、道内の最低賃金も上昇しています。北海道地方最低賃金審議会によると2019年度における最低賃金を861円とし、昨年の2018年に比べて26円引き上げるとしています。
今期の引き上げ率は3.11%で2002年以来、引き上げ率は夏期最大となっているとしています。
引き上げ率としては、宮城県や新潟県、福岡県も同様に26円の引き上げとなっており、最も高いのは東京都と大阪府の28円のひきあげとなっています。
人手不足を解消するためにも、賃金引き上げに加え、若年層のU・Iターンの支援の他、人口流出を防ぐ取り組みなど、官民一体となって取り組む必要性がありそうです。