2016年8月に札幌証券取引所に上場している企業の平成29年3月期第1四半期の決算発表が出揃いました。今回は英国EU離脱問題など海外市場における不安定要素などの影響が懸念されましたが、需要が伸びているヘルスケア分野を中心に増収を記録しました。
RIZAPグループ(旧健康コーポレーション)が増収増益
美容事業と健康事業、アパレル事業を展開ている「RIZAPグループ(証券コード2928)」は、パーソナルトレーニングサービスを提供している「RIZAP」が好調に拡大したことから、新規会員数を順調に獲得し、累計56,000人を超える会員数を達成しました。
RIZAPを中心とした事業展開が好調に推移した結果、第1四半期は、売上高は約198億円(前年度約120億円)、営業利益は約37億円(前年度2,000万円損失)を計上しました。
将来的なグローバル展開を見据えて、旧社名であった「健康コーポレーション」から、認知度が高いブランド名である「RIZAP」を加えることで「RIZAPグループ」と改めるなどブランド力の強化を行い事業拡大に努めていく方針です。
ほくやく・竹山ホールディングス医薬品の売上が堅調に推移
医薬品と医療機器の販売、調剤薬局事業、介護事業を手掛ける「ほくやく・竹山ホールディングス(証券コード:3055)」は、高齢化の進展に伴って、生活習慣病関連薬や抗がん剤などの医薬品の売上が堅調に推移した他、医療機器分野では、画像診断機器や手術関連機器など大型医療機器の買い替え需要などにより、売上は約567億円を達成し、前年同期比3.2%の増加となりました。
しかしながら、平成28年度に実施された診断報酬改訂や薬価引き下げなどの影響により、営業利益は2億6百万円(前年同期比46.6%減)、経常利益は4億88百万円(前年同期比26.3%)となり、市場環境の変化などで減益となりました。
市場環境の変化に左右されないためにも、事業関連系によるシナジー効果を一層高めることで、事業の幅を広げていく方針を掲げています。
北海道中央バス、バス事業の路線再編や観光需要が牽引
「北海道中央バス(証券コード:9085)」は、旅客運送の分野では、札幌市内のラッシュ時間他における運行体制の見直しを実施したことや都市間高速バスにおける利用者が多い地区への始発停留所や運行便数の増加を実施したこと、外国人観光客等のインバウンド需要による観光バスの利用者が増加しました。
また、清掃業や警備業においても、新規案件の獲得が増えたことや不動産事業の新規賃貸契約の増加も寄与し、全体の売上高は約50億円達成し、前年同期比0.3%の増加となりました。
しかしながら、バスの減価償却費などの増加により、2400万円の営業損失を記録し、前年同期比の営業利益1500万円から一転し、減益となりました。