北海道は、空の玄関口として道の中心空港である「新千歳空港」において、欧米と直行便の就航に向けて、需要調査を行うことを明らかにしています。
道は外国人観光客を多く呼び込むことで観光先進国にする目標を掲げていることから、新千歳空港と欧米を結ぶ直行便が実現すると、より多くの観光面における効果の他、ビジネスにおいてもチャンスが拡大できそうです。
旅行会社各社を通じて直近3年間の外国人観光客の動向を調査
道は新千歳空港と欧米を結ぶ直行便の就航に向けて、需要調査を開始を行うにあたり、旅行会社各社が保有しているデータを活用して調査を行う方針です。
協力旅行会社はHISの他、近畿日本ツーリスト、JTB、日本旅行といった大手旅行会社の他、留学や教育研修向けの旅行会社であるアイエスエイ、JAグループ、農協観光などに協力を依頼します。
調査データとしては、旅行時期や旅費、旅行経路、個人旅行か団体旅行であるかといった情報を調べていきます。特に、海外からどのような経路を利用して北海道を訪れたかを中心に見ていくことになります。
新千歳空港の国際線はアジア諸国が中心で欧米路線が無い
新千歳空港は道の空の玄関口として中心的な役割を果たしていますが、2018年現在において国際線はアジア諸国が中心となっており、欧米路線がありません。
日本国内の空港では、東京(羽田・成田)、大阪(関西)、名古屋(中部)、福岡にて欧米路線が就航しています。欧米から訪れる場合、多くは東京成田から乗り継いでいることが考えられ、北海道と欧米が直接つながれば多くの観光客を呼び込めるほか、道内企業にとっても海外進出のチャンスが広がるなどビジネスにおいても効果が高まると予想できます。
道を訪れる外国人観光客はアジア諸国が多い
道を訪れる外国人観光客の出身国で一番多い国として中国や韓国をはじめ日本と地理的に近いアジア諸国の国が多いのが現状です。
2018年8月23日の記事で記載していますが、札幌のみのデータではありますが、観光客の国と地域別で見ると、1位が中国、2位が韓国、3位が台湾となっており、数はそれぞれ62万人、57万人、57万人となっています。
一方、欧米諸国からの観光客数については道によると、米国が約7万人、英国が約1万人と、アジア諸国に比べて欧米からの誘客の余地が大きいといえます。新千歳空港に欧米路線の就航に加え、欧米での観光PRなども重要となりそうです。