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道内の各自治体が訪日外国人観光客の誘致を強化!2018.06.12(火)

道内の各自治体が訪日外国人観光客の誘致を強化する動きが目立っています。人口減少などで税収が減少していく中、自治体や生産者、組合が連携して自らがサービスを強化することで訪日外国人観光客を誘致し、地域経済の活性化を促進します。

美瑛町「青い池」効果で訪日外国人観光客が5倍に

北海道美瑛町は、北海道の中央に位置する人口1万を有する町ですが、近年「青い池」が世界的に話題となり、国内外から多くの観光客を呼び寄せています。

青い池は、エメラルドグリーン色の水面とたち枯れたカラマツの木の景観が美しいことで知られており、AppleのMac OSの壁紙に採用されたことで、世界的に有名な観光地へと発展しています。当池は、自然の池ではなく人造池で、十勝岳の噴火による火山泥流被害を防ぐために作られた堰堤に水が溜まったことで、偶発的にこのような美しい景観となりました。

この効果で美瑛町は2017年度は4万人近くの外国人宿泊者を記録し過去5年で5倍に増加したとしています。今後は観光客が少ない冬場の集客を強化するため、池のライトアップの実施をする方針です。ただ、観光客増加に整備が追いつけていない現状があり、道路の整備による渋滞解消やトイレの整備を強化する方針も掲げています。

滝川市「菜の花畑」で観光客を集客

北海道滝川市は、旭川市の西に位置する人口4万人の都市ですが、同市は食用の菜の花の栽培が盛んな自治体です。

市内は広大な菜の花畑の風景が楽しめることもあり、菜の花の見頃を迎える5月から6月の時期にかけて観光客の来客が一番多くなる時期です。5月23日から29日は「菜の花ウィーク」を開催し、市や生産農家、生産組合などが一斉となって、菜の花畑の風景を楽しんでもらうべく企画し、今年は10万人以上の来客があったとしています。

更に、SNSでの集客や、ジンギスカン発祥の地でもあることから、ジンギスカン丼フェスタを共同開催することで市への来場者を2倍に増やしています。さらに、滝川菓子工業組合と連携して菜の花や菜種油を活用したお菓子の販売の他、ボランティアを募り訪日外国人向けの通訳や案内なども強化しています。

阿寒地区でJTB出資企業がアイヌ文化体験型観光

阿寒地区では、アイヌ民族の文化を体験してもらおうと、JTBが出資した「あかんアドベンチャーリズム」がアイヌ民族の文化や自然体験などを組み合わせたツアーを始める計画を明らかにしています。

ツアーは昼の部と夜の部に分かれており、昼の部ではマリモの自然生息地や白湯山自然探勝路を探索、アイヌ民族文化を体験するツアーを企画しています。

体験型観光は、欧米では人気となっており、今後は国内でも同様の取り組みを行うことで訪日外国人を呼び込む方針です。隣接する釧路市では「観光立国ショーケース」に指定されており、訪日外国人観光客を誘致するためのモデルケースとして、体験型観光を強化し、観光市場の拡大と地方経済の活性化に向けて本格的に取り組んでいきます。

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