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トヨタ自動車と北海道が「AgTech(アグテック)」を活用した農業支援で提携へ!2017.02.24(金)

トヨタ自動車と北海道は2017年2月22日に、農業とITを融合させた「AgTech(アグテック)」を活用して、農家や農業生産法人の経営を効率化を支援する取り組みで連携協定を結んだことを明らかにしています。

トヨタ自動車が自動車生産で培ったノウハウを農業の現場でも活用することで、農作業の効率化を図ります。

トヨタの農業IT管理ツール「豊作計画」を活用

今回、トヨタ自動車が北海道と提携して農業支援を行うにあたり、同社が開発した農業IT管理ツールである「豊作計画」を活用します。

豊作計画は、トヨタが2012年に開発したクラウド型の農業管理システムで、自動車工場での生産管理や工程管理のノウハウを活かして、農業向けにカスタマイズした上で、農作業の効率化を図ります。

豊作計画は2014年にトヨタ自動車のお膝元である愛知県をはじめ、石川県で導入しています。今回の提携にあたって、北海道士別市で豊作計画を使って実証実験を進め、他の地域での導入や畑作や酪農など他の分野での導入を進め、効果を検証してていく方針です。

農作業者はスマホやタブレットで日々の作業計画や工程管理を実施

豊作計画は、主に農作業者がスマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスを活用して、日々の作業計画や工程管理を行います。

農作業者は豊作計画が配信した作業計画を確認し、その計画に沿って作業を実施する他、作業の進捗をシステムに入力します。それぞれの作業は、田起こし、代かき、田植え、農薬散布、除草、刈り取りなどのそれぞれのプロセスを、自動車工場における「工程」と位置づけて管理します。

入力した進捗をそれぞれの工程と照らし合わせて、翌日以降の作業計画を調整し、必要な作業計画を指示を行い、作業の無駄をなくし、コスト抑制に繋げる他、生産性の向上を図ります。

道内でもAgTechの活用が広がりつつある

今回、トヨタ自動車がAgTechを活用した農業支援に関する実証実験を行う他、道内でもAgTechを活用した農業支援が広がっています。

北海道帯広市のITベンチャー企業である「ファームノート」では、クラウド型の牛群管理システムである「Farmnote」を開発し、家畜の飼育記録を入力して記録していく他、日々の飼育状況を元に活動状況や健康状態をクラウド上で管理を行い、分析できるシステムを提供しています。

また、同社では家畜にウエアブル端末を家畜に装着して、日々の活動状況をリアルタイムに収集し、そのデータを人工知能(AI)を活用して解析を行い、発情や疾病予兆を早期に検知することで、健康管理を容易にする他、市場に多くの良質な商品を提供できるよう支援を行っています。

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