これまで「札幌国際短編映画祭」が開催されていましたが、2017年より札幌国際短編映画祭が、映像・音楽・IT技術を集めた国際的複合イベント「No Maps」となって生まれ変わります。
新たなイベントである「No Maps」の実行委員会には、初音ミクを生み出した「クリプトン・フューチャー・メディア」や「ライジング・サン・ロック・フェスティバル」を運営するイベント会社であるウエスなど、札幌を代表する企業が参画しています。一過性の地域活性化イベントに終わらず、産業として成立するイベントになることが期待されています。
札幌を世界屈指のイノベーティブなまちに
「No Maps」は、札幌国際短編映画祭を核としたフィルム(映像作品)、国内外のアーティストがライブを行うミュージック、最先端のIT技術によるインタラクティブと三つのテーマをもとにした国際コンベンションです。
「No Maps」という名称は、これらの三分野が連携することによって、真っ白な地図にその可能性をマッピングしていくという願いが込められています。
本格開催は2017年ですが、今年はその準備段階として2016年10月10日から16日まで札幌市内中心部のホールや狸小路周辺を中心に来場者2万人規模のプレイベントを開催することが決定しています。7月6日に事業概要が発表されましたが、札幌を「世界屈指のイノベーティブなまち」にするという想いが伝わってきます。
ショートフィルムマーケットに注目
これまでの札幌国際短編映画祭でも世界90以上の国と地域から毎年3000作品以上が応募されてきましたが、今年は世界101の国と地域から3548作品の応募があり、応募数・上映本数と国内最大級のショートフィルムイベントにまで拡大されています。
さらに注目したいのがショートフィルムマーケットです。バイヤーからのレクチャー、フィルムメーカー(監督)からのプレゼンテーションなど、映画・映像産業のビジネスとしての側面のサポートが強化されるとのことであり、札幌がコンテンツビジネスの世界的な拠点になることが期待されています。
ミュージック・インタラクティブ部門も魅力的なイベントが目白押し
「No Maps」となって加わったミュージック部門、インタラクティブ部門も魅力的なイベントが目白押しです。会期中の10月14日にメイン会場の1つである「ZEPP SAPPORO」でキックオフライブが開催されるのを皮切りに、15日にはアニメソングのシンガーや声優アーティストによるライブ、16日にはアイドルに焦点を当てたイベントが開催されます。
インタラクティブ部門でも、今最も注目されているVR技術の体験イベントや人工知能に関するカンファレンスが開催されます。札幌から新しい文化・産業が生まれてくる、そんな予感がする「No Maps」です。