ニトリホールディングスは、新小型店の「ニトリEXPRESS」を道内で積極的に展開していく方針を明らかにしました。第一号店として、札幌駅前にある複合商業施設「札幌エスタ」に出店を行います。
レールサイド戦略を強化し、都心の駅前に積極出店
ニトリは、郊外の大通り沿いに大型店を出店するロードサイド戦略から、都心の駅前などの複合商業施設などに出店するレールサイド戦略を強化しています。
首都圏を中心に店舗展開進めており、新宿区の新宿タカシマヤタイムズスクエア店、池袋区の東武池袋店、台東区の上野マルイ店などターミナル駅前など39店舗を新たに開店しました。
一方、新小型店の「ニトリEXPRESS」は、駅前などの複合商業施設に、生活雑貨やホームファッションを中心とした商品を取り揃えることで、通勤客や若年層をターゲットに客数を引き上げる狙いです。
今後のニトリEXPRESSの出店目標としては、2年間で70店舗を目標にしたいとしています。
札幌市内の主要駅や旭川、函館も出店候補に
ニトリEXPRESSは、第一号店として札幌エスタに出店しましたが、同社の似鳥昭雄会長が2017年3月28日付の日本経済新聞のインタービュー記事の内容によると、「札幌の主要駅や旭川、函館も候補に上がってくるだろう」としており、道内でも積極的に小型店を出店する意欲を示しています。
また、道内の百貨店からもニトリの入居を打診する声も増えているとしており、ニーズの多角化に合わせた店舗展開に期待できそうです。
合わせて、道内経済環境についてもコメントしており、「20年の東京オリンピックの後は経済環境が一気に悪くなる、北海道経済の伸びも限定的で首都圏に攻め上がるべき」としており、経済環境が悪化した時に投資を加速させたいとも意気込んでいます。
2017年2月期連結決算純利益28%増で30期連続増収増益!
同社では、合わせて、2017年2月期の連結決算も発表しており、売上高は12%増の5129億円、本業の儲けを示す営業利益は17%増の857億円となり、最終的に手元に残る純利益が28%増の599億円となり、30期連続で増収増益を記録しました。
首都圏などに出店したことで、客数が増加したことなどが寄与した形となりました。2018年2月期の見通しも、今後加速させる小型店の出店などを見込んで、売上高は11%増の5680億円、経常利益は14%増の1000億円、純利益を14%増の685億円としたいとしています。