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北海道企業におけるハラル対応状況を紹介2016.03.12(土)

1月19日、日本政府観光局は2015年の訪日外国人数を発表しました。2015年のほうに外国人数は、前年比 47.1%増の過去最高の1973万7千人とのことであり、日本政府観光局が統計をとりはじめた1964年以降で最大の伸び率を記録しました。
 
これまでインバウンド需要というと中国人観光客がメインでしたが、今回調査では、東南アジアからの観光客も200万人を超える結果となりました。成長著しい東南アジアから観光客を呼び込むのは重要になってきそうですが、宗教的な配慮面については多くの課題が残ります。
 

ムスリム向けのビジネスには配慮が必要


ムスリムに配慮して設けられたKTMコミューターの女性専用車両(マレーシア クアラルンプール:筆者撮影)
 
東南アジアでは、仏教、キリスト、イスラム教と多種多様な宗教が信仰されています。特にイスラム教を信仰するムスリムについては、世界のムスリム人口16億人のうち、その半数が東南アジアに集中していると言われています。人口約2.4億人と東南アジアの中で最も人口が多いインドネシアでも国民の約9割がムスリムです。
 
ムスリムは戒律を守りながら生活を送っており、旅行の最大の楽しみである「食」についても、豚肉やアルコールの禁止の他、シャーリアに則った処理方法による食材の使用が求められます。
 
今後、北海道にもムスリム観光客が増えていくのが予想される中、飲食業・宿泊業においては宗教的な配慮も必要となってくるでしょう。
 

ハラル対応を進める北海道の観光産業

苫小牧市の鳥越漁業株式会社では、ムスリム向けのハラル食材を使った天丼の開発を進めています。同社代表の鳥越浩一社長は、マレーシアのハラル認証機関からハラル食材取扱者の認定を受けています。今後は同社が経営する飲食店のメニューに加えていくとのことであり、本年2月にはマレーシアのテレビ局も取材に訪れました。
 
マレーシアでも北海道は人気の観光地として知られていますが、同国にはムスリムも多いことから、食事面の課題もあったところです。鳥越漁業のハラル天丼のような動きが道内の飲食点に広まれば、ムスリム観光客も安心して北海道を訪れることができるようになるでしょう。
 
また、札幌市のアートホテルズ札幌では、ムスリムに対応した食事メニューを揃えた他、ホテル内に礼拝室も設けて対応しています。
 

輸出商品においてもハラル対応が進む

2月25日、一般社団法人北海道食産業総合推進機構(フード特区機構)と北海道庁は、UAE向けに、UAEが認めたハラールの方法によって処理した牛肉のテスト輸出を実施したことを発表しました。
 
ムスリムが多い東南アジア、中東地域は市場としての魅力も高まっており、ビジネス拡大に伴う輸出拡大を目指している道内畜産農家から注目が集まっています。
 

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