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ニトリが北海道夕張市に5億円寄付!企業版ふるさと納税の効果と問題点2016.05.06(金)

4月14日、「企業版ふるさと納税」の創設を盛り込んだ改正地域再生法が成立しました。早くもニトリが夕張市へ納税する方針をあきらかにするなど注目を集めていますが、この仕組みが地方創生にどのように貢献していくか未知数な部分もあります。今回は、企業版ふるさと納税の概要と地方への効果や問題点について考えていきます。
 

企業版ふるさと納税とは?

企業版ふるさと納税と銘打っていますが、実際には納税ではなく寄付金控除の一種です。地方公共団体への寄付を促すものであり、企業が地方公共団体に寄付を行った場合、寄付金額の最大30%が法人住民税などから控除されるという仕組みです。
 
企業は寄付することで課税所得が減るだけではなく、税額も控除されることによって節税効果も期待できます。
 
一方、無制限に寄付ができるわけではなく、寄付先は国の認定を受けた地方創生関連事業に取り組む地方公共団体に限定されています。
 

ニトリが夕張市への寄付を表明!財政再建に効果期待

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寄付イメージ写真(出典:ぱくたそ)

企業が地方公共団体を応援することを推進するために創設された企業版ふるさと納税ですが、早くも家具製造販売大手のニトリ(北海道札幌市)が夕張市への寄付を表明しています。
 
ニトリは、東証1部に上場した今でも本社を札幌市に置くなど、創業の地である北海道に対する愛着心が強い企業として知られています。これまでも社会貢献の一環として「ニトリ北海道応援基金」を設立するなど、地域に密着した取組を進めてきています。
 
今回の夕張市への寄付については、2016年から2019年にかけて5億円規模の寄付を行うと報じられています。受け取り側の夕張市でも、企業版ふるさと納税制度の活用に必要な国の認定を受けるための準備作業を進めています。
 
財政再建に取り組む夕張市にとって、今回のニトリの申し出は何よりありがたいことでしょう。

企業版ふるさと納税は制度運用には課題も残る

地方と企業をつなぐツールとして活用が見込まれる企業版ふるさと納税ですが、企業と地方公共団体の関係性に関する問題も指摘されています。
 
企業側が寄付の見返りを地方公共団体に求めたり、地方公共団体側で寄付を集めるために入札優遇や低利融資の措置などをとってしまうと、寄付税制としての根幹が揺らいでしまいます
 
また、三菱自動車の取引先企業を多数抱える岡山県総社市では、今回の燃費偽装問題に伴う下請企業支援の原資として三菱系企業にふるさと納税を求めていますが、このような補償金的な要求が制度趣旨に沿ったものであるかどうか疑問に残ります。
 
地方公共団体と企業の関係について、あるべき姿を模索していくべき時期なのかもしれません。

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