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富良野市がゲストハウスを整備へ!若年層呼び込み地域活性化狙う2017.06.20(火)

北海道富良野市で官民が共同で出資した都市開発会社「ふらのまちづくり」が、市街中心部に低価格で宿泊できるゲストハウスを整備する方針であることを明らかにしています。

少子高齢化などで人口減少が続いている状況や若年層が都市部へ流出していること、モータリゼーションの発達などで市街中心部で空き店舗が目立っており、このスペースを有効活用してゲストハウスとして宿泊施設にすることで、若年層を呼び込むと同時に地域活性化を狙います。

約130人が宿泊可能なゲストハウスを商業施設跡地に整備

ふらのまちづくりでは、富良野市中心市街地の商店街沿いに位置していた旧丸善三番館ふらの店だった商業施設の建物を改装した上で低料金で宿泊できるゲストハウスとして整備を行います。

同施設は、店舗規模を縮小した上で中心部から離れた国道235号線沿いに移転を行ったことから、駅前の商店街に位置していた商業施設が空き店舗となっていました。

同施設は地下1階、地上4階建ての建物で、ゲストハウスは3階部分に設け、1部屋に2段ベッドを起き2から4人程度が宿泊できるように整備する方針です。1泊あたりの料金は3800円程度を想定しており、宿泊施設の運営は富良野市にある学校給食受託や外食、ケータリング業を運営する西川食品が担うとのことです。

北海道を安価に旅行する若者に加え、近年では訪日外国人観光客が増えている状況などから、多言語での対応を可能にし訪日外国人の宿泊も想定しており、目標宿泊人数を2万人としています。

観光案内所や宿泊者に便利なコンビニやレストランも設置

今回整備予定のゲストハウスでは、単純な宿泊施設にとどまらず、宿泊者や観光で訪問してきた方に利便性が高い施設としての活用も行います。

1階には、観光案内所を設けることで、宿泊者以外にも富良野市に観光に訪れた方への案内を行う他、訪日外国人向けに多言語でのサービスにも対応する方針です。さらに、宿泊者に便利なコンビニエンスストアやレストランを設けることで、滞在中の生活の利便性を高める他、地元産品を扱い観光客のお土産として購入を後押しすることで、地元産業の活性化につなげます。

2階部分には富良野市の商工観光課の他、ふらの観光協会、富良野商工会議所が移転し入居を行う予定で、富良野市と観光協会、商工会議所が一体となって地域の活性化に向けた取り組みが行える拠点として活用します。

繁忙期のホテル不足を解消し市街地に活性化に繋げる

近年では、訪日外国人観光客の増加に加え、北海道は夏期になるとホテル不足となることが課題となっていることに加え、宿泊料金が高いことから、旅費を安く抑えた若年層が宿泊しづらい状況となっていたことが、ゲストハウスの整備を行う背景としてあります。

また、市街地中心部の空き店舗が目立ってきたことに加え、宿泊施設の利用はは近隣の旭川市などに流れるケースが目立つことなどから、市街地へ長く滞在してもらうことが地域活性化に繋げるための長年の課題となっていました。

また、近年では訪日外国人が増えている状況に加え、政府としても2020年までに訪日外国人数を4000万人とする目標を掲げていることから、同市では、空き店舗を有効活用することで宿泊施設として活用することで、新たな観光施設として有効活用できることに加え、地域経済を底上げすることにも期待できると言えそうです。

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