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道内百貨店の2018年9月度の売上高は地震の影響で10%減少2018.10.23(火)

道内の2018年9月度における主要百貨店の売上高が明らかになりました。発表によると2018年9月度は地震の影響で売上高は10%程度減少したとしています。これまで訪日観光客の増加で増加傾向となっていましたが、一転して減少に転じる事となりました。

地震による休業日の発生や客足が遠のく

2018年9月度の売上高は113億3800万円で、前年同期に比べ10.8%減少したことを明らかにしました。

要因としては、2018年9月6日に発生した震度7の地震で、安全の確認の他、火力発電所の停止などの影響で電力供給が止まったことなどで、店舗の営業を休止したことが影響しました。

また、これまで売上の牽引役であった訪日観光客の客足が遠のいたことも、売上減少としての要因は大きいといえます。新千歳空港では9月度の国際線利用者が前年と比べ21%減少したことを明らかにしており、国外からの旅行者も減少しています。

2018年10月18日に日銀が道内景気判断を引き下げており、個人消費の傾向として普及不要の支出を控える動きが目立っていることを指摘しています。

大丸札幌店の売上高は8.1%減少

道内百貨店の中で、売上高が一番高い大丸札幌店は、9月度の売上高が8.1%減少したことを明らかにしています。

これまでは、前年同期と比べて伸びを記録していましたが、一点して減少することとなります。同社は、免税品の拡充を行うなど、訪日観光客向けサービスへの投資を進めていましたが、訪日観光客の減少で免税品の売上が大幅に減少したとしています。

また、地震の影響が軽微であったことから、早期需要の回復を期待したとしていますが、想定以上に回復が遅いことも指摘しています。

札幌丸井三越の売上高は12.1%減少

これまで道内百貨店の中で売上高2位の地位を占めていた札幌丸井三越は、9月度の売上高は12.1%減少したことを明らかにしています。

地震の影響による休業の他、地震が発生する前の9月3日に店舗そのものが休業を行っていたこともあり、予定より開店日が大幅に減少したことが影響しているとしています。

消費者の節約志向が強まったことも影響して衣料品などが落ち込んでいるものの、食料品は回復傾向にあるとしています。

東急百貨店札幌店の売上高は17%減少

東急百貨店札幌店の9月度の売上高は前年同期と比べ17%減少し、札幌市内百貨店の中では売上の減少率が一番大きくなりました。

同社は自家発電設備を保有していることから、他の百貨店よりひと足早く翌日には一部売り場で営業を開始していますが、売上を大きく回復するまでには至らなかったようです。地震が発生する前日の5日までは、前年と比べ30%以上の売上を記録していたとしていましたが、訪日観光客を中心に客足が急に遠のいたことで大幅な減少となったとしています。

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