出典:https://ainu-upopoy.jp/
北海道の先住民であるアイヌ民族の文化や歴史が学べる「国立アイヌ民族博物館」の建築工事が完了し、2020年に開館を予定しています。本来は2020年5月29日に開館を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染症拡大防止による緊急事態宣言が5月31日までに延長されたことを受け、年内の開館を目処に調整を進めています。
国立アイヌ民族博物館が2020年に開館予定
文化庁は、北海道の先住民であるアイヌ民族の文化や歴史を学べる文化施設として、北海道白老郡白老町(しらおいちょう)に建設を行っていた国立アイヌ民族博物館が2020年内の開館を目指して準備を進めています。
ご承知の通り、2020年1月より中国武漢市を発症とした新型コロナウイルスによる感染症が拡大していることを踏まえ、国内でも感染者数が増加する等で緊急事態宣言が発令される状況の中で、その期間が本来の5月6日から31日まで延長されたことから、本来の29日から更に開館日を延長することを明らかにしました。
国立アイヌ博物館は、民族共生象徴空間として整備区域内に位置しており、博物館以外にも、アイヌ文化が体験できる体験交流施設や文化や歴史が学習できる学習施設、アイヌの伝統的な家屋建築が再現されるなど、公園として一体的に整備が進められています。
アイヌ文化の文化や伝統が薄れゆく中、今回の開館を通じて、次世代にも文化と伝統を受け継いでいく役割としても期待できます。
従来のポロトコタン アイヌ民族博物館は3月末で閉館
白老町に従来より開館していた「ポロトコタン アイヌ民族博物館」は、今回の国立アイヌ博物館の建設に伴い、2018年3月末で閉館しています。
今回の国立アイヌ民族博物館は、従来のポロトコタン アイヌ民族博物館と同じ場所に整備がされ、約2年をかけて工事が行われました。
ポロトコタン アイヌ民族博物館は、一般社団法人アイヌ民族博物館によって運営されていましたが、今回は国が運営する国立アイヌ民族博物館に一体化されて運営が行われます。
今回の国立アイヌ民族博物館の開館で、北日本地域では初の国立博物館となります。
入場料は大人1,200円、中学生以下は無料
国立アイヌ民族博物館の開館日など具体的な日時については現在未定となっており、決まり次第同館のホームページより案内が行われます。
入館については、入場料として大人(一般)は1,200円、高校生(一般)は600円、中学生以下は無料で入場が可能となっています。
開館日は、開業から令和2年7月19日までと同年9月1日から10月31日までは平日は9時から18時、土日祝日は9時から20時、夏期の7月20日から8月31日までは9時から20時、冬期の11月1日から翌年の3月31日は9時から17時となります。
公共交通機関の利用は、JR白老駅より徒歩10分程度となります。札幌市内からであれば列車で1時間程度で訪れることが可能です。
自粛期間が終了し、事態が落ち着いた際には、夏期の自由研究などに是非とも訪れてみてはいかがでしょうか。