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北洋銀行傘下の上光証券が北洋証券に社名変更!札幌と旭川に共同店舗展開2019.03.19(火)

北洋銀行は、傘下の証券会社である上光証券を2019年4月1日より北洋証券と社名変更することを明らかにしました。合わせて、札幌と旭川に銀行と証券の共同店舗を開設する他、インターネットを通じて取引ができるオンライン証券サービスも開始予定としています。マイナス金利で金利収入が落ち込むと同時に政府も貯蓄から投資へ個人資金を振り向けることで資産形成を支援すると同時に経済成長を促していることから、投資によるニーズを汲み取り収益の多角化につなげる狙いがあります。

2019年4月1日より上光証券が北洋証券に社名変更

上光証券は、2019年4月1日より北洋証券に社名変更を行うことを明らかにしています。社名変更と同時に、同社のコーポレートカラーであった「赤」から、北洋銀行のコーポレートカラーである「青」に変更を行い、北洋銀行の知名度を武器に、証券サービスについても知名度を上げていく方針です。

同社は2018年6月に開催された定時株主総会において、北洋銀行と上光証券の株式を1対0.5の比率で株式交換することの承認が得られたことから、北洋銀行と上光証券は共同で銀行と証券事業を融合させることで、より良いサービスの提供を行い収益向上を目指していく狙いがあります。

北洋銀行としても、マイナス金利で金利収入が落ち込む中、収益の確保が急務となっていることから、傘下の上光証券と一体となって事業を行うことで、金利に依存しない収益体制を構築していく狙いがあります。

札幌と旭川に銀行と証券の共同店舗を開設

北洋銀行と上光証券は、社名変更後に銀行と証券を一体となってサービスを提供していくべく、銀行店舗と証券店舗が一体となった共同店舗を札幌と旭川に展開していく予定です。第一弾として上光証券は、新さっぽろ営業所を閉店し、北洋銀行豊平支店に北洋証券豊平支店として開設します。

これまでの上光証券は店舗を訪れる顧客が1日10人前後と少ない課題がありました。銀行を訪れる顧客に、銀行サービスと合わせて証券サービスの案内がしやすくし、新たな顧客の開拓につなげていきます。

また、北洋銀行としても、銀行店舗では株式や債券などの有価証券の取り扱いができない成約がありましたが、証券と一体になることで、株式や債券、投資信託など投資商品も合わせて提案することで、手数料収入の多角化につなげていきます。

また、4月1日よりインターネットで売買できるオンライン証券サービスをあわせて提供開始予定としており、自宅のパソコンからでも株式や債券の売買を可能にし、収益機会を増やしていきます。

低金利の中、政府の後押しもあり投資のニーズが高まりつつある

銀行各社は2016年2月に実施した日銀のマイナス金利政策により、金利収入が減少するなど厳しい経営が続いてる現状があります。また、政府としても国内の経済を回復と個人の資産形成を支援する目的で、これまで預貯金に偏っていた個人資金を投資に振り向ける政策や市場整備を進めています。

2014年1月より、年間120万円までの投資で得た売却益と配当金が最長5年間非課税となる少額投資非課税制度(NISA)や、2017年1月より個人向け確定拠出年金(iDeCo)の加入対象者が広がりました。

そのため、個人でも投資のニーズが着実に高まっている中で、銀行と証券が手を組むことで単純にお金を預かるだけではなく、預かったお金を運用に振り向け、個人の資産形成を支援していく事業へと転換が急務となりそうです。

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