HOME > 記事一覧 > フード・グルメ > 北海道各地でエゾシカの肉を「ジビエ」として活用する動きが本格化
北海道各地でエゾシカの肉を「ジビエ」として活用する動きが本格化2016.03.30(水)

北見市の平成28年度予算に、エゾシカの利活用に向けた調査費が初めて盛り込まれました。観光資源であると同時に農作物を荒らす害獣という一面もあるエゾシカですが、単に駆除をするだけではなく、ジビエとして有効活用していくという視点も重要です。

エゾシカによる農業被害は46億円

ezoshika
エゾシカ被害額推移(筆者作成)
 
エゾシカは、北海道にのみ生息するニホンジカの亜種であり、本州に生息するニホンジカと比べて体が大きく、オスは最大で三叉四尖となる枝角を持ちます。
 
北海道を代表する野生動物として愛されている一方で、多額の農業被害を生み出しています。エゾシカによる農業被害額は平成23年度をピークに減少しつつありますが、平成26年度の被害額は46億円にも上り、いまだに道内農家を悩ませ続けているところです。

ジビエとして観光資源に

生息数を適正規模に保つために、道内の猟師がエゾシカの捕獲を続けていますが、近年、捕獲したエゾシカの肉をジビエとして観光資源にしていこうという動きが目立ってきています。
 
ジビエとは、狩猟によって捕獲した野生鳥獣の肉を指す言葉であり、狩猟が盛んなヨーロッパでは家畜の肉と同様に広く愛されています。
 
日本ではまだ流通は少ないですが、年々ジビエの利活用も増えています。例えば、同じく野生動物の農業被害に悩まされている長野県大鹿村では、捕獲したシカやイノシシの肉を用いた料理を「大鹿ジビエ」として特産品化するなど、地域振興に一役買っています。
 
平成28年度予算にエゾシカの利活用に向けた調査費を盛り込んだ北見市では、捕獲したエゾシカの肉を食用肉やペットフードに加工する仕組みを探っていくため、シカ肉の需要や流通の現状と課題を整理していきます。
 
家畜と違って流通量が安定しないエゾシカをいかにして商品化していくのが鍵となりますが、農業被害額を相殺するだけの売上高、観光需要が生まれることを期待します。
 

食肉処理施設を北海道庁が認証

北海道庁でもエゾシカの利活用に向けて動いています。北海道庁が策定したエゾシカ衛生処理マニュアルに基づいて適切な処理を行う食肉処理施設を道として認証し、精肉・加工品に対してロゴマークの使用を認める制度を平成28年度から開始します。
 
また、エゾシカ料理に関するイベントを開催するほか、道内の小中学校の給食での提供を始めるなど、エゾシカ肉の価値の確立が着々と進んでいます。
 
多額の農業被害を生み出しているエゾシカですが、かつては乱獲によって絶滅寸前にまで追い込まれたこともありました。ジビエ料理を通じて、人とエゾシカの適切な関係づくりについて考えてみるのも良いのではないでしょうか。
 

関連記事

ルイヴィトンiphoneケースブランド コピーシャネル iphone7ケース