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北洋銀行がクラウドファンディングを活用した地方創生事業を開始!2016.08.23(火)

北洋銀行は、2016年8月18日に自治体と連携し、クラウドファンディングを活用した地方創生事業を始めることを明らかにしています。地方における人口減少などにより、地元企業の経営も年々厳しくなっていく中、魅力ある製品やサービスを提供している道内の企業の経営を支援することで、地域経済の活性化につながていく方針です。

インターネットで資金を募り地元企業を支援

北洋銀行は、インターネットを通じて不特定多数の方に対して、小口の資金提供を募り、その資金を元手に地元企業の経営をバックアップします。クラウドファンディングの運営は、ミュージックセキュリティーズ(東京都千代田区)が行い、集めた資金を北洋銀行が地元企業に出資する形を採用します。

ミュージックセキュリティーズは、現在約7万人の会員を持つクラウドファンディング運営会社で、元々はアーティストを支援するために立ち上がった会社ではありますが、地方における地場産業の魅力のある技術などに着目したことにより、投資型のクラウドファンディングを運営しています。

インターネットを通じて資金を募ることから、より多くの資金調達ができる可能性が高く、出資者が多ければ多いほど、事業の可能性は広がると言えます。

自治体と連携し資金を募ることで地域経済の底上げ

北洋銀行では、根室市と登別市、伊達市、豊浦町、壮瞥町、洞爺湖町の6つの自治体と連携しクラウドファンディングによる資金提供を行います。自治体と連携することで、地域全体の経済を底上げしていきます。

8月22日から23日に、根室市と伊達市の地元企業に対して説明会を実施し案件を募る方針です。最終的には6案件に採択した上で、クラウドファンディングに必要な初期費用を補助した形で、クラウドファンディングを通じて資金を募ります。

出資者に対しては、出資した見返りとして、利益の一部を「配当金」として受け取れるなど、出資者と企業の両社がWin-Winの関係を構築できます。

クラウドファンディングを利用した地方創生の動きは広がりつつある

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銚子電気鉄道車両(出典:PhotoAC)

地方経済の活性化を目的として、全国でもクラウドファンディングを活用した資金調達の動きが出ています。

日本経済新聞社が47都道府県と813の市区町村を対象に調査をした結果、34都道府県がクラウドファンディングの活用もしくは活用を予定していると回答しており、地方創生の一環としてクラウドファンディングは注目されつつあります。

2015年11月10日に記載した「道内におけるクラウドファンディング成功事例を紹介!」でも、道内では多数のクラウドファンディングによる成功事例が多くあります。また、千葉県銚子市の鉄道会社「銚子電気鉄道」は、経営難により仲ノ町駅舎の修理代の捻出が厳しい状況にあったことから、地元の高校生とタイアップしてクラウドファンディングを通じて資金を募っており、目標金額100万円に対し、支援総額が約112万円集まっています。

クラウドファンディングにより、資金調達の可能性が広がることにより、地方経済の今後も動向にも注目したいところです。

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